「地域で支えあう生きたネットワーク」を目指して
宮崎キュアケアネットワーク
代表世話人 牛谷 義秀
私たちは在宅医療の現場で多職種が仕事を上手くシェアできれば、お互いが楽に自分の責務を遂行できることを実感しています。在宅医療では、職種を超えた連携が重要な鍵であり、互いのことを知り合って多職種が手を取り合って地域を見守っていくことが大切です。
宮崎キュアケアネットワークは、このような現場の声を受けて平成21年4月医療・介護・福祉の現場で、とくに在宅を支えている多職種の仲間が職種・職域を超えて、地域における多職種間の連携を更に円滑に進められることを目的に、交流会やメーリングリストを活用した意見交換の場として運用を開始しました。「宮崎キュアケアネットワーク」はその名の通りキュア=医療、ケア=介護、その両面にわたるネットワークを意味し、医師、看護師やケアマネ、薬剤師、歯科医師、セラピスト、ヘルパーなど、在宅医療に関わる全ての職種の間で、在宅医療、在宅ホスピス、緩和ケア、在宅介護、在宅難病などの在宅医療・ケア全体を学習し、情報交換をする連携の場です。日頃、困っていること、悩んでいること、疑問に思っていることを気軽にみんなで話し合い、その解決の糸口を見つけて行こうとするものです。また、最新情報や意見交換を通じてお互いを理解し、職種を超えた「地域で支え合う生きたネットワーク」を目指しています。
毎年250人ほどが集まる多職種交流会も大きな行事のひとつです。前段では、基調講演に引き続き、中学校区単位の大きさの地域にグループ分けした8人前後の多職種がひとつテーブルでワークショップを行います。このテーブルに居合わせる多職種は翌日からでも連携の実現を図ることができます。また後段では、懇親の場が設定されており、さらに絆を深めるきっかけづくりにもなっています。このように「宮崎キュア・ケアネットワーク」はまさに、お互いのことを知り合う良い機会であり、連携の場としてその存在意義を不動のものにしています。これからも生きた連携の場として、多くの皆さまに参加していただき、お互いの交流を深め、顔の見える信頼関係を築いていただきたいと思います。